- 网络新闻翻译的专业规范:一种基于信息结构分析的跨学科探索(日文版)
- 张南薰
- 1966字
- 2025-04-07 15:42:15
1.4 各章の紹介
本論文は、全7章からなるが、各章の内容は、以下のとおりである。ここまで述べてきた序論を除き、まず、第2章では、翻訳研究の発展史をさかのぼり、その歴史的な移り変わりを翻訳プロセスという軸に投射し、翻訳学全体を俯瞰する。翻訳学では現在翻訳の多様性、多面性および多層性に起因する諸学説の林立時代を迎えている。ネットニュースという新しい分野の研究に際し、どのような理論を適用するかを考えるより、むしろ様々な理論が織りなす新しい研究手順を探り出すほうが有意義だと思う。そのため、まず翻訳学の全体像を描きつつ、様々な理論を適切に定位する必要がある。翻訳プロセスを軸に、時代とともに翻訳研究の注目点がいかに推移されていくか、という翻訳学の歴史を再現するのは、理論の優劣を評価するためではなく、諸学説のアイデンティティ、および理論間の親縁性を見出すことで、各理論の統一的なコンセンサスを取るのがその狙いである。
第3章では、中国国内の研究現状を検討する。ネットニュースを含むニュースの中日翻訳は、広範囲にわたる翻訳実践の単なる一隅に過ぎないが、大きく言えば異文化間コミュニケーション行為である。また、これを小さくとらえる場合には、直訳、意訳など細かな翻訳技法においてそれ自体のルールを有する。この章では、主に前章で明確にされる翻訳理論の全体像に基づき、ネットニュース翻訳の上位概念であるニュース翻訳に関する中国国内の先行研究を視座、視点、視野という類別によってまとめ上げる。そこで、当該する領域の研究現状を明らかにする。そのうえで、研究がマクロとミクロの二極に分裂する問題を解決するために、媒介的理論として情報的アプローチの適用可能性を論じる。
それに次いで展開する第4章、第5章と第6章は、翻訳プロセスにもとづき、互いに順位的な推移関係を有している。つまり第4章の動機付けの問題を解決するのが翻訳作業の第一歩である。続いて第5章では、「脱言語化」の作業として冗長な情報の処理を論じる。そのうえで第6章において、表出段階に相当する、TT全体にわたる結束方法を検証する。
第4章では、客観事実の正確な反映とされる固有名詞の中日翻訳を対象に、幅広い翻訳技法の変容を許す情報の伝達·受容上の要因を問う。情報は現実世界を表現する記号(コード)で、コード形式と情報内容の両面からなる。翻訳における文化状況の移し替えに伴い、事件や事柄に関する情報の基盤を構成する固有名詞は、コード形式と情報内容のつながり方がつねに変化する。こうしたSTとTTの間にみられる言語情報のずれを、記事の内部とジャンルの間でそれぞれ観察することによって、翻訳者が報道側の動機と受容者のニーズを両立させるためにどのように意思決定を行うかという過程を再現したい。その結果、ネットニュース翻訳の「責任規範」を考察する。
第5章では情報理論で扱う情報の冗長性を手がかりに、情報伝達を囲むコンテキストと翻訳行為の関連性を考察する。冗長度の調整は、翻訳プロセスにおいて有効な情報の等価転移を維持しながら、文化的、メディア的ノイズに対抗するための不可欠な手段である。STとTTの冗長度をそれぞれ測定し、それをもとに、TTのSTに対する冗長度変化率を計算することで、間接的に翻訳者が冗長な情報を増減する幅を想定する。そのうえで、考察対象となる対訳記事100件のTTの冗長度変化率と対応する100件のSTの文化、メディア変数と関連付け、STの文化的、メディア的要因がいかに翻訳者の冗長度の調整を影響するかを分析する。このような情報的考察をふまえ、テキスト全体にわたる「コミュニケーション規範」の構築を試みる。
第6章では、STとTTの言語的な面における相互作用を中心に、情報価値の等価をめざし、翻訳者が主に採用する結束方法を分析する。まず中日同形語の中日翻訳の多様性を観察することで、日本語の語彙体系に見られる情報価値のあり方を把握する。そのうえで、TTの語種分布状況をTTの情報価値の顕在的な指標と位置づけ、対訳記事100件のTTについて、語種分布状況の統計を行う。さらに、散布図を作成してTT内部での語種間の力関係を見出す。そして、100件のTTの語彙分布状況を従属変数として、100件のSTの文体、ジャンル上の特徴とt検定を行い、STの文体·ジャンルと翻訳者の語彙選択行為との関連性を探る。最終的にはSTとTTの「関係規範」を同定する。
第7章においては、前述の各章がどのようにつがなっているかを総括して論じるうえで、「責任規範」·「コミュニケーション規範」·「関係規範」からなる「プロセス規範」の全体像を描く。そのうえで、本論文の依拠する理論、方法、および研究結果を総合的にまとめ上げたうえで、本論文の独創性や残される課題、そして今後の展望について述べる。